小川洋子さんという有名な作家さんがいますが、
恥ずかしながら読んだことがありません。
その日本人の作品をフランスで映画化、
というのと、そのタイトルの不思議さが
公開当時とても印象深かったのを覚えていました。
『薬指の標本』。
細かいことをいうと、それが映画じゃないの!身もふたもない!
・・・ということになるので、簡単に言うと、好きな映画でした。
原作はこれから読むので比べようもないのですが、
とてもミステリーでファンタジックにされてるのでは、と。
おとぎ話的に人物を謎に仕上げてて、
ラストなどは、想像に任せる、という感じ。
飲料工場で薬指の先を切断したイリス。
仕事をやめ、標本作りの先生のもと、事務員に。
いろんな人たちが自分の人生で標本にしたいものを
持って訪れてくる。
いつしかいい仲になっている先生に靴をもらって、
「いつでも僕が見てなくても、履いていてほしい」
といわれる。
靴は、イコール、相手を縛るもの。
「君が標本したいものは何? 」と先生に聞かれ
答えられないイリス。
靴といえば、これが履いてみないとわからない。
いくら見かけが良くても、履き心地が大事。
先日、初めて履いた靴が途中で合わなくなり、
もう痛くて歩けないほどだった。
その後すぐのこの映画だったので、
「プレゼントされてもな~」と、
絶対ありえない心配をしながら、
そのシーンを見てました(笑)
この靴を脱がないと自由になれないよ、と
靴磨きにいわれ、
「自由になりたいくないの」と答えるイリス。
最終的に、これは恋愛物語なのかなあ?
それがフランスの手にかかると、
こんなにオシャレでミステリーで・・・いや、
俳優さんや監督さんの技量にもよるのでしょうが、
少し暗い感じの雰囲気。
シーンのどの場面も絵になる感じ。
いいですー。
なんといっても、主演のイリス役のオルガ・キュリレンコ
という女優さんが、ものすごくきれいで!
それを見るだけでも良かったなああ。
憂いのある、オドレイ・トトゥみたいなファッション
と思ったら、『アメリ』スタッフも関わってるみたいでした。
なんせ、若さって、自然な美しさっていいなあーと、
しみじみ思いました。
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