自分の心情を吐露する場がない。また、術も持たない。
芸術家ならできるのに。日々自分に苛立ちが募るのがわかる。
だからせめてこうして日記に書くくらいのことしかできない。
必死で守るものがないというのは、こうまで無気力になるのか。
尊敬し、大好きな人間が亡くなったという心情を、
まだうまく処理できない。もういい大人が。
気がつけば、一ヶ月経とうとしているのに。
現ちゃんと関わった身近な人たちが、少しずつその
心情の整理段階を、文章にしている。
亡くなってすぐもそれらを目にしてきたけれど、
そういう周囲の方々も、ようやく落ち着いてくる頃なのかな・・・。
また落ち着くために書いているのか・・・。
私たちみたいなファンのために書いてくれてるのか、
特に恭一はそんな感じだ。本当に見かけによらず(笑)優しい人だ。
それらはみんな、読む側の私の気持ちを落ち着かせてくれる反面、
上田現という人間像をこれまで以上に愛さずには敬わずにはいられない
エピソードばかりで、それを読んではまた泣いている(笑)
切ないばかりの愛情溢れる言葉たちで、更に思いが募る。
どうしようもない。
これから先ずっと、毎年さくらの季節になると
こんな思いになるのだろうな。
そして、その名前を持つ現ちゃんの宝物の1人にも
思いを馳せたりして。
辛いのはなんでかなあ。悲しいのはなんでさ。
現ちゃんの死で、現ちゃんのことはもちろん
レピッシュの良さも再認識したからなんだな、きっと・・・。
レピッシュを好きになった当時は、正直ここまでいいバンドとは
思わなかったよ。あの悪態ぶりじゃあねえ。
だんだん好きになっていって、もう・・・大好きだよ。
現ちゃんのお別れの時までレピッシュはいたし、
現ちゃんはその音を奏でたらしい。
そんなレピッシュが大好きだ~って、叫びたいーーー。
メンバーのブログはもちろん、関係者のブログでも書かれていたけど
先日、“現ちゃんを愛する人たちのために”と書かれた、
THE THRILLの平田直樹さんの愛情ある日記の一文。
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再び連絡をもらって彼の自宅を訪れたのは9日の午後1時過ぎで、バンドのメンバーやスタッフが10人ほど集まっていた。現ちゃんは言葉を発することができない状態であったが、枕元に座って手を握ると、眼で合図してくれた。そのとき、彼の奥さんがレピッシュの恭一君に「ギターを弾いてあげて」と頼んだ。寝室のクローゼットからギターを取り出して2曲ほど弾いた恭一君が、マグミに歌えと言った。こうして、寝室でのコンサートが始まった。現ちゃんのソロパートになると、伴奏しながら恭一君が「現ちゃんのソロだよ」とささやいた。現ちゃんはときおり手を動かしたりして応えた。演奏者も、歌い手も、聞いている人たちも、全員が涙を流していた。曲が終わると拍手もした。私は2時前に彼の家を出た。
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勝手に掲載してすみません。
もう、涙が枯れないよ。現ちゃん。
目の前で今、どんなに楽しいことが起こっても
面白いお笑いがあっても、ダメなんだ。
とりあえず、今年の桜が終わるまでは、泣かせてもらう。
さくらの さくらの花の下
みんな 舞い散る花の下
来年も またここで 会いましょう
さくらの 花の下
いっそ散らないでほしい。なんていったらダメかな。
年下にも現ちゃんと呼ばれた現ちゃん。
ロマンチストでかっこつけるけど、
「現ちゃん、かっこわる~い」といわれた現ちゃん。
意外と下ネタを口にしない現ちゃん。
MAGUMIに「弱虫~」といわれた現ちゃん。
「きけん」「あぶない」と書かれたところが好きな現ちゃん。
タイガースはいわずもがな、な現ちゃん。
病気を隠した現ちゃん。
ここにいるよ、 あなたが迷わぬように
ここにいるよ、 あなたが探さぬよう
シリウスになった、現ちゃん。
カッコよすぎるよ、現ちゃん。最後までやさしくしてくれた現ちゃん。
こんなにやさしい人を連れて行った神様を、私は憎む。
同時に、出会えた運に感謝する。
残してくれた歌が、色んな人のものとなって生まれ変わって
また耳に入る。それが喜ばせも悲しませもしてくれる。
私はそれを感じる想像力と美意識を大切にするよ。
現ちゃん。
あなたに近づくにはどうしたらいいですか。
否定的な意味でいうのではなく、
あなたの足あとの上を同じように踏みしめるだけで
私には喜び。
それを自分らしくしていこう。
今は現実感があるようでなくて、でも考えずにはいられなくて、
やっぱりどっぷり現ちゃんに関わっていたくて、っていう
自分をコントロールできない毎日。
アホな大人。
でも笑われても呆れられても、平気。
それくらいは強くなったんだ。
現ちゃんのおかげで。
ありがとう。