面白い映画でした。
悲話なんですけど。
キーラ・ナイトレイ演じる富豪の娘セシーリアが、
その使用人の息子ロビーとお互いの気持ちを言えない仲でいる。
どころか、意識しすぎてかケンカのような事ばかり。
セシーリアの妹ブライオニーは、ある日ロビーから
セシーリアへの手紙を預かる。
好奇心から開けた手紙の内容は、卑猥な言葉。
それはロビーが渡し間違えた冗談を書いた方の手紙。
が、結局はセシーリアとお互いの気持ちを確信し、結ばれる。
その様子を垣間見てしまったブライオニーは、
姉がロビーに襲われたものと思い込む。
そして、その夜起こった、同居人ローラの暴行事件の犯人を
ロビーだと決め込み、ロビーは逮捕される。
映画は時間を巻き戻すように、
3人それぞれの過去を語っていくので、
吸い込まれるように見てしまいます。
ロビーは刑務所から戦地へと向かわされ、
家を出て看護婦となったセシーリアと会い、
「待っている」と言い続ける彼女に、
必ず戻ることを約束する。
数年後、自分を避け続ける姉と同じ看護婦の道を
進んでいるブライオニーは、
同居人ローラが例の事件の犯人が
彼女の結婚相手であったことを、
今ようやく確信する。
いや、知っていたはずでは?
手紙の内容、性行為の意味を知らなかったこと、
そして好きだったロビーへの嫌悪、姉への嫉妬・・・・・など。
「子供だったから」では済まされない事で、
一人の人間を刑務所や戦地へ追いやり、
姉との縁も切られ、また、姉の幸せを奪ってしまった。
それをブライオニー一人のせいにしては
ダメなのかな??
でも、ひどいよね。
原作は、『贖罪』だそうです。
物語を書くのが好きな少女だったブライオニー。
作家になった彼女が、生涯最後に書いた作品が、
この3人の話。
せめて物語の中だけでも、と、
つぐないの気持ちで、現実の悲しさとは違う結末。
その夢である幸せな結末のシーンに、
切なくて、涙が出そうです。
それにしても、3人みんながかわいそうだ。
いい映画でした。
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