始めは蒼井優の魅力満載のラブコメまたは
ロードストーリーかな~なんて思ってましたが、
徐々に惹きこまれていきました。
タナダユキさん脚本の『百万円と苦虫女』。
人との接触を避ける為に、
親しくなる前にただ懸命に働いて100万円を貯めて
住む場所を変えていく21歳の鈴子。
もちろんきっかけは元の居場所の居心地が
悪かったせいだけど、
私にしたらどこでもやっていける鈴子は
やっぱえらいですよ。
そりゃ友人は少ないだろうけど、
それでも支障はない働き口を選んでるわけだし、
誰にも文句いえないじゃないですか。
でーもーー。
世間はそうは許さないのね。
というかほっとかないのね。
「そんなんじゃダメだよ」
って鈴子を非難することがないのは
おせっかいじゃない現代だなあ~リアルだなあ~なんて思うけど、
(唯一、彼女に惚れた彼氏役(森山未来)がソレを言えるんだろうけど)
カワイイ鈴子を誰もほっとかないあたり(笑)
って、そんなグチは個人的な妬みですが。
一番共感できたのは、山あいの村で
勝手に「桃娘」にされてキャンペーンガールになれって
言われたこと。
前科があるから嫌だと断る鈴子だけど、
基本的に人前に出るのがダメな性格だからって
断ってるのに、村の人たちが
「都会のモンは田舎をただ少し楽しむだけだ!
田舎をバカにしおって! 恩返ししろ!」とキレるところ。
そっちこそ、都会のモンに頼ろうとしてるじゃないですかいっ。
で、ここに住んでるピエール瀧が、
村の人そのもので、カッコよかった!
村の人は冷たかったけど鈴子がお世話になった
おばさん&瀧の親子は良かったなあ。
こういう環境ながら、一言も「息子の嫁に」的な
会話にならないあたりが。
だから、瀧もカッコよかった。
すっかり俳優さんですね。
恰幅もいいけど(笑)
今日は良い映画鑑賞でした。
これぐらいのハッピーエンドがいいな。
『離れろよ』とまでは言う気はないけど、
「そうっとしといて」という気持ちは重々わかる。
迷惑かけてないじゃん、なんて思うんだけど、・・・。
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